生き方、暮らし方は、ひとりひとりが創り出す芸術作品です
自然の素材でつくられた
日本の工芸品の美しさ
熟練の職人たちの心が伝わります
古いものは私たちの家に美を添え
やがて地球の土へと還っていきます
(ベニシアさん)
たまたま、先日テレビをつけたら。日本の工芸品など日常生活で愛用されている、京都の古民家に住むイギリスのベニシアさんの言葉が耳にとまりました。
職場で、88歳の入院患者さんと話していた時の話を思い出します。
患者さんが子供の頃、今のようにゴミ収集車やゴミの日とかなく、そもそもゴミがなかったそうです。
野菜クズはニワトリのエサや畑にまいたり。
トイレットペーパーやティッシュはなく。
家にはプラスチック製品やスーパーのレジ袋などビニール製品もない。
ベニシアさんの言葉のように、家にあるのは自然素材で出来ていて、土に還るものがほとんどだったようです。
考えてみれば、家も、木の柱、土壁、畳、障子などで出来ていて。家具も木でできたタンス、編み込まれた籠。日用品や衣服も、風呂敷や布製品、紙製品などで、今でいう燃えないゴミは少なかったと思われます。
話しはそれますが、この患者さん。空襲で家が全焼。その後手作りで建てた家が伊勢湾台風で吹き飛ばされ家なし無一文になるなど、外から聞くと波乱万丈ですが。いつも明かるく笑顔でニコニコされています。
「いろいろあったけど、この年まで生きてこられたねー」
心の明るさが、道を照らしてみえたのかもしれません。