一筋の光を探しながら歩む

人間は生きていく限り、多くの悩みから逃れることはできません。その悩みは大小さまざま。時が解決してくれるものもあれば、どんどん大きくなっていくものもあるかもしれない。それでも人は生きていかなくてはならない。絶望の中にも一筋の光を探しながら、明日を生きていかなければなりません。

神は決して、あなたの力に余る試練を与えない

いかなる悩みにも、きっと神さまは、試練に耐える力と、逃げ道を備えてくださっている。そう信じています。

(置かれた場所で咲きなさい:渡辺和子さん)


逃げ道を備えてくださっている、という最後の一文。絶望で、力尽き、もうどうしてもだめだという時。視野が狭くなり死が頭をよぎる時。どこかに道があると思えることは、最後の救いとなるような気がします。うつ病を発症され、それを乗り越えられた渡辺さんだからこその言葉と思います。


一つ前の記事でかいた、88歳の女性患者さんの話しの続きですが。

子供の頃、女学校への進学が決まり、新品の制服を着れる4月の入学を心待ちにしていた時。

3月21日に空襲で家が全焼、楽しみにしてあた制服も燃えてなくなるどころか、通うはずだった学校も全焼。女学校へ通うことができなくなり働きに出たそうです。

その時はとても辛くて悲しかったそうです。

その後、働き先で旦那さんと出会い結婚をされたとのことで、女学校へ行っていたら、旦那さんと結婚できなかったから、あの時は悲しかったけど、学校へ行けなくて良かったのかな?

とおっしゃられました。


災難と思えるような出来事も、最後まで見届けないとわからない。そんな思いがします。