ものごとの良し悪し

「 モネの池 」と呼ばれる、湧水で透き通った池へ行ってきました。その帰りの道、円空記念館の看板が目に止まり、予定外でしたが立ち寄ってきました。

円空さんは、数多くの仏像を彫られて有名ですが、一緒に展示されていた円空さんの和歌の一つが目に止まりました。

「 よしあしもをのが心の閑(しずか)なる思ふ心に神ぞ守る 」

 解説を読むと、仏教では「 不二 」というのを説いていて、何事も二つに分けないことが大切、二つに分けるのは自分の勝手な都合にすぎないそうです。

自分の立場から、良い悪い、好き嫌いなど意味づけをして分けていることは、他者の立場からはそうとは限らないし、もともと分かれているものではなく、認識の仕方で変わってしまうもの。例えが良いかわかりませんが、私は明石家さんまさんが面白くて好きですが、世の中には面白いと思わず嫌いな方もいると思います。明石家さんまさんは面白いのか、面白くないのか? そもそも明石家さんまさんは、さんまさんという存在であって、面白いとか面白くないとかに関係なく存在しています。

ただ、私が思う、良し悪しはとてもリアルなため、そのまま思い込んで決めつけしまったり、それが正しいと思って行動してしまったりすることもあります・・・

考え方や捉え方は人それぞれ、どれが良いととか、正しいとかではなく、いろんな考え方や捉え方があってOK。どれも素晴らしい。

あまり良し悪しにこだわらなくてよいのかもしれないなと感じました。

何かを選択した後に、間違っていたかもしれないと後悔することがありますが、どちらの選択もOK、と良し悪しにとらわれなければ少し心が軽くなるかもしれません。円空さんの和歌を見て、ふとそんな気がしました。