感性を磨く

感性とは、違いに気づく力。

当たり前だといわれることに疑問を持つ力。皆が、Aというが本当はA´ではないか、と疑問を持つ力をここでは指します。


ではどうやって、感性を磨くのか、それは、体験を観察し、違いに気づいていくことだと私は思っています。

やりたいことを実現できる人、キャリアで成功できる人というのは、まず自分のことをよく知っています。自分自身の強い面と弱い面の両方とたくさん向き合ってきた分だけ、自分が一番心地よい状態、一番得意な戦い方を理解しているものです。そのためには、いろいろな考えや、話、体験を通じながら、自分との「差分」に気づいていくものです。

たとえば自分と他人は何が、“どう”違うのか、あるいは、今の自分はずっと同じように見えても、1年前の自分とは何が、どう” 変わったのか? 若い頃の自分と今の自分は、何が変わらなくて何が どう” 変わったのか? あるいは、なぜ、あの意見には賛成できるのが、なぜ、あの意見には賛成できないのか?

主観的に体験したことを、客観的に分析する、この繰り返しです。この繰り返しこそが、感性を磨くものだ、と私は思っています。


重要なのは、何を洞察し、どんな違いを見出すか、その感性を磨く経験です。

(北野唯我:これからの生き方)


同じ情報を得て、同じ努力をしたとして、頭ひとつ抜き出る人、特別な存在となる人は、感性が高いと思います。同じものを見て、同じ経験をしていても、そこから気づくもの、解釈の仕方が全然違い、その後の展開がまるで違ってきます。

私の師匠が行っていた、セミナーのタイトルは「センスアップ」でした。師匠は誰もが知るプロ野球選手、メダリストにかかわる方です。師匠の話を聞いていてそのハッとさせられる視点や思いもつかない捉え方は、知識や技術も大切ですが、それに加えて、大事なことがあるのを伝えようとされていた気します。